英国ウールウィーク2013

英国中で繰り広げられる一大ウール・イベント

意識

- シェア -

ウールの需要・認知度アップを目的に展開される「キャンペーン・フォー・ウール」。その一環として行われるウール・ウィークでは、ウールの美しさや伝統を伝えるイベントが多数企画された。2013年度は10月14日から20日まで英国各地で盛大に開催されている。

ウールと アート

ウール・ウィークでは、ウールの加工技術を紹介するデモンストレーション以外にもアートやデザインの力を借りてウールをアピール。ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでオーストラリア展(オーストラリア国外では過去最大規模)が開催されるのに合わせ、アカデミーの中庭にはボウモン・メリノ羊登場、大きな話題となった。訪れた人が直接羊毛に触れる機会が設けられた。

北部の街リーズでは、リーズ・カレッジ・オブ・アートの学生がウールのインスタレーションを作成。作品は有名なショッピングアーケードのヴィクトリア・クォーター内に展示された。イベントはコンペ形式になっており、優秀な生徒は素材提供に協力した紡績会社・SILホールディングスでのインターンシップに参加できる。

ウェアやアートの枠を超えて企画されたのは“ワン・ウール”。カーペット、ラグ、布地、家具などインテリアやホームデコレーション分野でのウールに光を当てるプロジェクトだ。インテリア雑誌『Homes & Gardens magazine』との協力で、ウールを使ったルームデザインのコンペティションも開催。募集はプロ、学生、アマチュアの3カテゴリーで、応募作品はPinterest上にアップされた。

ウール業界、企業、そして多くの一般参加者を巻き込んだ今年のイギリス・ウール・ウィーク。2014年のプランもすでに動き出している。

ウールで “創る” 楽しさを実感

2012年に始まり大成功を収めた “ウール・スクール” が、規模を拡大してウール・ウィークに舞い戻ってきた。2013年はイギリス国内のファッションスクールに通う学生からウールニットのデザインを募集。参加したのはTopshop(トップショップ)、Marks & Spencer(マークス&スペンサー)、Pringle of Scotland(プリングル オブ スコットランド)など計13の小売店やブランド。それぞれ優秀作品を選出し、その後店頭で販売する。学生たちは、自分の作品が店頭に並ぶという大きなチャンスが与えられるというわけだ。さらに売り上げの5%はイギリス国内のファッション教育プログラムのために使われることになっている。

デザインテーマは “イギリスの伝統ニットウェア” で、各地から何千もの応募があった。今年度は受賞作品が店頭で販売されるだけでなく、選ばれた学生はキャンペーン・フォー・ウールを支援しているチャールズ皇太子の住まい『クラレンスハウス』を訪問し、皇太子に謁見できるという名誉ある特典も与えられる。

有名デパート、ジョン・ルイスとのコラボレーションで行われたのは、“ニット・ネーション”。このイベントのためのビスポークパターンが作られ、ニットウェアのスペシャリストが講師を務めるワークショップを開催。エジンバラとロンドンの店舗で最新トレンドニットとウールクラフトの実演が行われ、一般客のギャラリーが多数集まった。オックスフォードストリートにあるロンドン店のショーウィンドウは、スペシャリストたちによるライブパフォーマンスの舞台に。ウールウィークが日を重ねるごとに、真っ白な部屋は少しずつカラフルなニットで埋め尽くされていった。

ニットクラフト愛好家に嬉しいもうひとつのイベント、それは “ピクニット” 。ピクニックをするように、好きな場所で集まりニットを編むというイベントだ。持ち物はラグ、ランチボックス、そして編み針。友達同士、家族、またピクニットで出会った人同士でも。イギリス中のどこでも、カフェ、公園、学校、家のリビングルームだっていい。気軽に、そしてニットを楽しく編めるイベントが開催された。

こちらもおすすめ