オーストラリア、白熱のファイナル

2013/2014のオーストラリア地区大会優勝者はクリストファー・エスバー(Christopher Esber)

デザイナープロフィール

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シドニー出身の若きデザイナーが世界へ羽ばたくチャンスを獲得

 

期待の星

クリストファー・エスバーは、オーストラリアのファッション業界ではすでに一大旋風を巻き起こしていた。彼は2012年オーストラリアのファッションウイークのショーでソロデビューを果たし話題をさらった。そして、彼の次なるステップは世界のファッション業界を制することである。

「(作品を制作する課程に)決まったやり方はありません。シーズンごとに特定のルールに基づいて創作しているというのはないですね」クリストファー・エスバー

地球上の多くの場所がそのころ迎えていた夏のような、すがすがしいある冬の日の午後、エスバーは2013/2014のインターナショナル・ウールマーク・プライズのオーストラリア地区大会で優勝したことを告げられた。この若きデザイナーは、2014年2月にミラノで行われるファイナルに出場することとなった。彼は自身が高めてきた美的感覚を世界の舞台で披露するという野心をかなえる第一歩を踏み出すのだ。

ニューヨークを拠点とする写真家でブロガー、自信のブログ「サルトリアリスト(The Sartorialist)」で知られるスコット・シューマン(Scott Schuman)は地区大会の審査員としてシドニーを訪れた。目的は世界中で眠っている才能を発掘することだ。

「私がいつも心惹かれるのは、若いデザイナー達が抱く純真な情熱です」と、シューマンは言う。賞金5万豪ドルを手にする地区大会の優勝者発表する前に、シューマンはアドバイザーとして8人のファイナリストそれぞれと会い、メンターの役割を果たした。彼からのアドバイスは、「新しい才能を発見するには、その人がなぜファッション業界にふさわしいかではなく、そのデザイナーがなぜ特別でその作品がなぜ人々に見てもらうに値するのかに目を向けることだ」というのが彼のアドバイスだった。

 

 

 
 

ウールと歩む道

ウール製品を取り入れたことで、エスバーは自身のデコンストラクテッドスーツに革命をもたらした。シューマンをはじめとする、ケリー・ハッシュ(Kellie Hush)(『Harper's BAZAAR』誌編集長)、エドウィナ・マッキャン(Edwina McCann)(オーストラリア版『Vogue』誌編集長)、サイモン・ロック(Simon Lock)(LockグループCEO)、ソフィー・クラーク(Sophie Clark)(David Jones婦人服担当ジェネラルマネージャー)ら審査員一同が、エスバーの新しいスーツに魅了された。

シューマンは言う。「ノミネートされたデザイナー達は伝統的な服の仕立て方や編み方を新しい技術と融合させ、ウールの新しい方向性を示すという素晴らしい仕事をしてくれました。ウールは私たち人類がこれまでの生活で利用してきた繊維というだけではなく、これからも重要な役割を果たす繊維となるでしょう」

「私にとって最も重要なのは、全ての課程に手を加えることです。そうしないと、作品の魂が失われてしまいます」クリストファー・エスバー

ファイナルの地ミラノへは、各地区大会の他の4人のファイナリストたちと10万豪ドルをかけて競うという、エスバーにとってはまだ長い道のりが待っている。彼に与えられた時間はたった数ヶ月。その期間内に100%メリノウールでできたカプセルコレクションをデザインし作品を仕上げなければならない。

優勝したコレクションは、ロンドンのHarvey Nicols、ニューヨークのSaks Fifth Avenue、ミラノの10 Croso Como、中国のJoyce、オーストラリアのDavid Jones、ドイツのMy Theresaなど、世界でも超一流のセレクトショップやオンラインショップで取り扱われることが決定している。

2013/2014のインターナショナル・ウールマーク・プライズは対象地域をアジアや中東にまで広げており、世界中から新しいデザインの才能を探し出そうとしている。そしてエスバーにとっては、製品を世界の人々に見てもらえる絶好の機会になる。

「私はいつも、世界で活躍する真の国際的なデザイナーになりたいと思ってきました。今回はその夢をかなえる最初の一歩なのです」と、エスバーは語っている。

 

 

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