アジアの頂に立つ

2013/14インターナショナル・ウールマーク・プライズ、アジア地区を制したのはffiXXed

デザイナープロフィール

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決勝を前に、立ちはだかるものは何もない。新進ブランドffiXXed(フィックス)のデザイナーデュオは、世界の舞台へと羽ばたく準備を着々と進めている。

デザイナー×デザイナー

香港を拠点とするffiXXedはアーティストでありデザイナーであるケイン・ピッケンとフィオナ・ラウのコラボレーションからスタートしたブランド。多数のクリエイティブプロジェクトが着実に進化を遂げて1つのブランドとなった。

「最初はただ一緒に仕事をするだけでしたが、徐々に軌道に乗って来たんです。ある時、じゃあファッションブランドを作ろうということになりました」。ピッケンがブランド誕生の経緯を教えてくれた。

ともにオーストラリア出身。しかしファッション・ビジネスとして、クリエイティビティの真価を問う場所として選んだのは香港だった。アーティスティックで、形式にとらわれないふたりが独自にデザインを生み出していくffiXXed。そのコンセプトとデザイン力が認められ、2013/14インターナショナル・ウールマーク・プライズ(IWP)の地区予選を見事勝ち抜いた。

“私たちにとって一番大事なのは、コミュニケーションです。製品自体で表現したり、展示会もします。表現方法はさまざまです” フィオナ・ラウ

「インターナショナル・ウールマーク・プライズ アジア地区予選は中国、香港、日本、韓国などアジアのデザイナーたちが世界規模で活躍するためのプラットフォームとしての役割を担っています。優勝に輝いたffiXXedの作品は、ウールラグからインスピレーションを得たドレス。デザイン、そしてウールの柔らかさを表現したラグというフォルムとその表面感のバランスが素晴らしかったです。このプライズが強く求めているものは、デザインやクリエイティビティはもちろんのこと、原材料としてのウールをいかに使うかというイノベーション力です。」と、審査員を務めたアンジェリカ・チャン(中国版『VOGUE』編集長)は優勝の理由を分析した。

同じく審査員のバートレー・イングラム(香港のブティック、ジョイスのアート&ビジュアルの責任者)は「10組の地区ファイナリストの中でも、ffiXXedは傑出していました。ふたりのアイディアがうまくまとまっていて、伝えたいことは明確。インターナショナル・ウールマーク・プライズの意義や目的を理解したうえで、斬新な方法で作品に落とし込んでいます。ムードボード(イメージボード)から形となった製品まで、それがとてもよく伝わってきました」と振り返る。

ステージは、ミラノへと続く

Fixxedが地区の勝者と発表された、香港のWホテルで行われた2013/14 インターナショナル・ウールマーク・プライズのアジア地区予選。審査員はアンジェリカ・チャン、バートレー・イングラムほか、サイモン・ロック(ザ・ロック・グループCEO)、クリスチャン・ワイナンツ(昨年のインターナショナル・ウールマーク・プライズ優勝者)、ケヴィン・キャリガン(カルバン・クライン、カルバン・クライン ジーンズのグローバル・クリエイティブ・ディレクター)が務めた。

「ウールをモダンに取り入れただけでなく、トレンドも感じられるカプセルコレクションでした。さらにビジネスセンス、商業性でも抜きん出ていたと思います」と、イングラムは続ける。

優勝したffiXXedを待っていたのは5万豪ドルの賞金と、ファイナルが行われるミラノへの切符。2014年2月ミラノ・ファッション・ウィーク期間中に行われるファイナルに、アジア地区代表として参戦する。ふたりはそれまでに、メリノ・ウールを使用した新たなカプセルコレクションを制作する予定だ。

「最も大切なのはffiXXedらしくあること。かつどんな人のライフスタイルにもフィットするものにしたかったんです」とピッケンは話す。「僕たち自身にとってffiXXedは今までもこれからも、とても個人的なプロジェクトだと思っています。ブランドを作るなんてまだ思いもしなかった頃から初めて、そして今ここにいる…。私たちはまさに目指していた道を歩んでいます」と続けた。

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