アメリカ地区代表ファイナリスト

2013/14インターナショナル・ウールマーク・プライズ アメリカ地区予選はAltuzarra(アルチュザラ)が制する

デザイナープロフィール

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パリからニューヨークへ。数々の一流ブランドで実績を積んできた期待の新星

 

 デザインは軌跡から生み出される

「人にはそれぞれ歴史があります。どこを目指すのか、何を学んでいくのか……。人生は自分自身を見つける旅です」。こう話すのは、2013/14インターナショナル・ウールマーク・プライズ(IWP)のアメリカ地区予選で審査を行ったアレキサンダー・ワン。Balenciaga(バレンシアガ)のクリエイティブ・ディレクターを務め、自身のブランドも持つ。

“「人と共に生きる服」を常に考えています。着る人と同じように年を重ねていく……” ジョセフ・アルチュザラ

ジョセフ・アルチュザラのというひとりのデザイナーの旅は、パリから始まった。フランス人の父親と中国系アメリカ人の母親の間に生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動中だ。かつてはバレエを習い、アートや映画にも強い関心を抱いていたアルチュザラ。ファッションデザイナーとなった今、国を超え多種多様な文化に触れるなかで積み上げてきた財産はすべて彼の創作に生かされている。

IWP アメリカ地区予選のファイナリストは10組。栄冠を手にする1組を選出すべく、アレキサンダー・ワンをはじめとする審査員たちが慎重にジャッジ。しかし、メリノウールの気品漂うドレスとウールシューズを手がけたアルチュザラの才能は傑出していた。

審査のポイントについて、アレキサンダー・ワンは「ユニークな視点を持っていることが非常に重要です。若いデザイナー、しかもニューヨークのような場所では特に、強い自我とアイデンティティがあるかどうかが唯一の武器。伝えたいストーリー、そして観衆とのつながりも、そこから生まれます」と語る。

 
 

デザイナーになる運命だった

バレエの経験を積み、多文化に触れてきたアルチュザラだが、ファッションデザイナーへの道は、歩むべき運命と言えるものだった。「常に確信がありました。夢中だったし、そして本当に実現したいことだと分かっていましたから」とアルチュザラ本人も言う。

そしてファッション界の頂点に立つということも、間違いなく確かなことだった。Proenza Schouler(プロエンザスクーラー)、リカルド・ティッシが手がけるGivenchy(ジバンシィ)で経験を積み、今回のインターナショナル・ウールマーク・プライズ アメリカ地区予選で見事優勝。インターナショナルなプロフィールにまたひとつ、書き加えられる経歴が増えた。

「アルチュザラのようなクリエイティブな発想を持ったデザイナーをさらなる成功に導く。そんな機会を与えられるこのプライズは素晴らしい。次世代に続く若き才能を育成し、世界に広く認知させ、ワンステップ高みに進む手助けをするのがその役割です」。米国ファッションデザイナー協議会(CFDA)CEOで今回の審査を務めたスティーブン・コルブはこう話す。

優勝したアルチュザラは、2014年2月ミラノ・ファッション・ウィーク期間中に開催されるファイナルへの参加が決定。メリノウールを使用したカプセルコレクションを制作し、世界の他地域から選ばれた4人のファイナリストと優勝賞金10万豪ドルをかけて争うことになる。「地区予選でも、メリノウールを扱うことで学んだことはたくさんありました。ファイナリストに選ばれとても光栄です。」。

アメリカ地区予選の審査員はアレキサンダー・ワン、スティーブン・コルブほか、サックス・フィフス・アベニューのシニア・ファッション・ディレクターであるコリーン・シェリン、カルバン・クラインのグローバル・コミュニケーション担当上級副社長であるマルコム・カーフレー、『W magazine』編集長のステファノ・トンチ、『Financial Times』ファッションエディターのヴァネッサ・フリードマンが務めた。

ミラノで行われるインターナショナル・ウールマーク・プライズのファイナル優勝者には、ロンドンのハーヴェイ・ニコルス、ニューヨークのサックス・フィフス・アベニュー、ミラノのディエチ・コルソ・コモ、香港のジョイス、オーストラリアのデビッド・ジョーンズなど世界の一流百貨店やドイツのオンラインショップであるマイテレサでコレクションを販売するチャンスが与えられる。

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